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第407回高知市議会3月市議会

地球温暖化対策・低炭素の都市づくりを
環境を高知市の売り物にせよ

開催日:2008年3月6日~

 3月6日から開会された第407 回高知市議会は、5名の代表質問と合併した旧春野町から増員選挙で選出された2名の議員を含む13 名が個人質問に立ち、35 万の新市高知市未来を展望しながら、岡﨑市長の所信表明に言及する形で質問戦がくりひろげられました。多くの議員が当面する市政課題のうち、アウトソーシングを中心に行財政改革や教育環境問題等で執行部の見解を質しました。
清流クラブの川村貞夫議員は、14 日の午後に登壇し、家庭の機能が縮減する中で福祉や教育問題を始めとし、環境面で県と市が連携する中で、低炭素の環境都市高知を目指せと執行部に迫りました。
(主な質問と答弁は下記のとおりです。)
質問する川村議員

質問する川村議員

旧春野町の土地利用について

「土佐のデンマーク」と呼ばれる旧春野町の農用地は保全することが重要と考えるが今後の旧春野町における土地利用計画は基本的にどのように考えられているのか、岡﨑市長の考えを問う。

岡﨑市長

旧春野町においては、農地の保全や自然環境との調和に努め、地域の産業を生かした活力ある地域づくりを進めていくという方針を立てており、基本はやはり無秩序な開発等を抑え、農地や地域集落、自然環境を保全するということが基本スタンスになろうかと思っております。
来年度から調査、検討を予定しております国土利用計画または総合企画、都市企画のマスタープランの変更作業がございますので、その中で春野地域の土地利用上の課題を整理、見直しの必要性につきましても、広域の観点からも織り込みながら総合的な検討をしていく予定です。

高齢者の福祉施設について

家庭の機能がアウトソーシングしすぎています。家庭の機能がこれだけ縮小してきた今日の状況にあっては、もっと高知市には有料の老人福祉施設が必要でないかと考えます。超高齢化の時代を見通した取り組みを健康福祉部長に問う。

健康福祉部長 (堀川俊一)

有料の老人福祉施設の代表的なものに有料老人ホームがあります。平成20年2月1日現在、高知市には10か所の有料老人ホームがあり、定員の合計は343人となって、10か所中9か所が過去3年以内の開設となっております。介護保健施設の利用が重度者に限定されてくる状況の中、独居の要介護高齢者を在宅で支えるには、住宅サービスやケアマネージャーの質の向上はもちろんですが、このような施設がますます重要になってくる。
低所得で介護度の重い高齢者のために、特別養護老人ホームの整備も検討していく必要がある。

後期高齢者医療制度について

後期高齢者医療制度は、家族間のきずなの分断になります。これでは日本の家庭風土の面から考えますと、何だか変だなあと考え込んでしまいます。健康福祉部長の後期高齢者医療制度についての率直なご感想をお聞かせください。

健康福祉部長 (堀川俊一)

核家族世帯の必要に応じて拡大されてきた福祉や社会保障制度も、現在は家族を単位としたものから個人を単位とした制度への移行期に当たっており、今回の後期高齢者医療制度で高齢者一人ひとりに保険料が課せられたのも、その流れの中でのことではないかと思います。今回の後期高齢者医療制度が都道府県単位で運営し、各保険者に被保険者当たり同一額の支援金の負担を求める保険財政制度は一定評価できると考えますが、一方でこの制度には課題も多いと考えております。医療費の差が考慮されないため、本県のように医療費の高い県では、一人当たりの所得が低いにもかかわらず保険料が高くなっております。
また、国、県、市町村の負担を5割で固定し、高齢化の進展に伴い各保険者の支援金の割合を減らし、後期高齢者の保険料負担の割合をふやすことが決められていますが、これは今後、たとえ一人当たりの医療費がふえなくても2年ごとに保険料が引き上げられることになります。

家庭の教育課題について

教育長は、さまざまな形で学校に持ち込まれる家庭での教育課題をどのようにさばいているのか、現場の実態と今後の対応についてお伺いします。

教育長(吉川明男)

本市は約2万5,000人のお子さんをお預かりしておりますが、その子供たちの中には、極めて残念ながら、家庭の役割がほとんど果たせていないと思われるご家庭がございます。愛情が注がれず、日々の衣食住が保障されない生活の中で、子供が将来に夢を持ち健やかに成長していくことは、これはなかなか難しいことであると考えております。こうした厳しい事例につきましては、学校や教育委員会の対応だけでは、その改善を図っていくことは事実上困難でございますので、福祉関係部局、児童相談所、民生委員等々との連携のもとで精いっぱいの対応を行っているところです。
始業までに登校できない子供、洗顔や身だしなみが十分できない子供、朝食をとっていないために授業に集中できない子供、保護者の育児不安等が原因で情緒が不安定となり、友人とのトラブルが絶えない子供など、学習や人間関係に困難を来している子供たちが年々増加しているとの印象を持っております。
中には、学校の対応の限界を超えていると思われる深刻な家庭状況に置かれている子供や、ひどい場合には虐待が疑われるような厳しい事例もございます。
スクールソーシャルワーカーを教育研究所と中学校3校に配置し、関係機関と連携しながら家庭環境を改善していく取り組みに着手いたします。
学校に対して理不尽、無理難題の要請、要望が持ち込まれるような事例に対応するものですが、来年度臨床心理士、医師、教員OB等で組織する学校サポートチームも立ち上げまして、対応が困難である事案について具体的な解決策を協議するとともに、事案によりましては弁護士の指導、助言を仰ぎながら学校に対する支援を行ってまいります。

鏡消防分団の全国大会出場について

消防操法の全国大会に高知市が初めて出場することになったわけですから、この全国大会への意気込みと対応の仕方について消防局長のお考えを問う。

消防局長(山中次男)

高知市消防団は、1団体本部32分団13部、総団員数803名という組織に拡大をしており、第21回全国消防操作大会小型ポンプ操法の部に、県代表として本市の消防分団としては初めて出場される鏡消防分団は、地域防災のかなめとして、昼夜を分かたずさまざまな災害に立ち向かい、地域の安全・安心の確保に大きく貢献されております。
高知市消防団の代表として出場される鏡消防分団に対し、消防局とも連携しながら可能な限りの支援をすることを意思統一していますので、全国大会でのご活躍を心からお祈り申し上げます。

中心市街地におけるコミュニティについて

中心市街地におけるまちづくりは自分たちがコミュニティを形成しながら取り組んでいくという点で弱いように私の目に映ります。担当部長の忌憚のないお考えをお聞かせください。

商工観光部長(高橋政明)

中心市街地を取り巻くさまざまな課題や情報の共有化を図ることが重要であり、そのためには関係者の方々の組織的で主体的な取り組みが必要になる。国の指導指針でも、地域ぐるみの取り組み状況も中心市街地活性化計画認定の重要な要素となっておりますので、ご指摘いただきました視点も踏まえて、地元関係者の皆様方と協議してまいりたいと思っております。

食育推進計画の策定について 地産地消の推進について

食育推進計画を健康づくり課、学事課、農林水産課の3課連携で取り組む計画でありますが、推進条例をつくり、しっかりとした食育推進計画を策定するつもりか、お考えをお伺いします。
また、直販所は地産地消の重要な部分を担っておりますので、市長の思いもあわせてお伺いします。

岡﨑市長

国の食育基本法、食育推進計画に基づき市町村ごとに作成するものとして、本年2 月に計画策定協議会を発足し、協議を開始しました。平成18年からは庁内横断組織として、健康づくり課、学事課、農林水産課と11 課14名から成る食育推進計画策定準備委員会を設置し検討してきたところです。市政の各分野にわたる総合的な推進計画となりますように努めてまいりたいと考えております。
食糧自給率の低下の一番の大きな要因は、安価な輸入農産物が国内の農業経営を圧迫をしてきているということがその背景にある。フードマイレージにつきましても、先進国の中でも特にこの数値が高くなってきており、温室効果ガスの増加など環境に負荷をかけている状況となっている。地産地消には2通りの側面がございまして、地域の生産を促すという意味と、地域で生産された農作物を安全・安心の観点から身近なところで消費しようという側面である。地産地消推進計画というものを20 年度に改めて策定をして実践をしてまいりたい。
「鏡むらの店」万々店でございますが、平成7年に開店をされまして、鏡村の直販店の組合の皆様が大変ご努力をされておりまして、年間で約1 億3,000万売り上げているという人気店でございます。市民の皆様方に大変喜ばれているところです。

パーク・アンド・ライド事業について

パーク・アンド・ライド事業は、環境に優しいまちづくりを市民が率先するものとなります。環境に負荷を与えるだけでなく、こうした取り組みが出てくることが望まれます。市長のご見解をお伺いします。

岡﨑市長

平成12 年度から公共交通機関の関係とCO2 の削減という二つ面から取り組んでおりまして、今後さらに公共交通関係の機関とも連携をしながら積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

パーク・アンド・ライド事業について

この事業を利用する市役所職員に対する交通費支弁のあり方についてどのように考えているのか総務部長に問う。

総務部長(吉岡章)

パーク・アンド・ライド事業は、交通渋滞緩和とともに排出量の抑制により環境負荷の低減にもつながる取り組みでもありますことから、本市の自家用車により通勤している職員に対しまして、この事業の趣旨を理解していただき、少しでも多くの職員の方々に利用していただくように、庁議や総務課長会議等を通じまして周知を図っているところです。

高知市の売り物としての環境について

環境分野で市長が胸を張れることが多くなったのは合併効果だ。環境こそ高知市の売り物であると考え、今後どのように生かしていこうと考えられているのか、市長に問う。また、地域再生や中心市街地の活性化、観光面での活力をと多面的な取り組みが求められている高知市であるだけに、今こそその大きなくくりを環境に求めるべきであると考えるが、どう思うか。

岡﨑市長

環境省の予算でいろんな環境調査もかなり実施をされている。平成18年度の環境白書には、高知市が1人当たり年間0.87トンのCO2 を排出しているのに対しまして、前橋市が1人当たり年間1.21トンでございますので、高知市が前橋市と比べまして約4割少ないというデータを取り上げられている。高知市は市街地がもともとコンパクトで、しかも路面電車が東西南北を走っていること、また集約型の都市構造となっており、自転車通勤も多いということが全体として二酸化炭素の排出を低く抑えるということに結びついていることが白書の中で特集をされています。
また、環境省の予算で、共通のカードで全部乗れるようなIC カードシステムを導入する補助事業が採択されております。非常に利便性が高まるということを期待をしておりますが、このこと自体も公共交通機関の利用を高めることによってCO2 の排出抑制につながる。環境都市高知ということが私たちのこれからの大きな柱にもなりますので、国の大きな政策もさらに取り入れながら進めてまいりたい。


空気担当の専門職員の配置について

地球温暖化防止に向けて空気担当の専門職員を配置することなども今日的な課題であると考えるが、市長のご見解をお伺いする。

環境部長(柴英豊)

地球温暖化対策は我が国の喫緊の課題であり、今国会に提出されております改正地球温暖化対策の推進に関する法律では、中核市にも地球温暖化対策地域推進計画の策定が義務づけられる予定であります。専門職員の知見を生かし、実効性のある計画を策定するとともに、着実な成果を上げてまいりたいと考えています。

3世代同居の家づくりについて

福田首相は、200年住宅というハードな面で提唱されておりますが、岡崎市長は3世代同居の家庭を推奨されたらどうでしょうか。「おばあちゃんやおじいちゃんのひざに孫をかえす」、そのことが教育やしつけの面あるいは文化の伝承、そういったものでも改善が図られると思います。市長のご感想をお聞かせください。

岡﨑市長

最近では家庭もいろんな意味で多様化をしてきておりますし、お母さん方も子育ての孤立化ということが少しづつ顕著になりつつありますので、子育ての相談業務のいろんな意味での拡大と拡充をこれまでも進めてきたところです。

低炭素の都市づくりについて

環境面で低炭素の都市をつくっていく、まちづくりに強い意志をもって実践していくという決意を述べていただきたいし、そのことが市民と協働する形でのカーボンダイエットとかカーボンオフセットにつながるものと考えますので、市長の見解を問う。

岡﨑市長

中核都市としても二酸化炭素の削減の計画を、これは具体的な数値目標を示した計画を策定をしなければならないということが義務づけられてまいりますので、さらに本市の環境の政策というものの非常に大きな柱を立てていかなければならないというふうに思っておりますので、そのことを踏まえまして環境政策もさらに進めてまいりたいと思います。