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第425回高知市議会定例会 県、市合築図書館予算を可決

東日本大震災に黙祷
川村市議は総合計画や過疎地の公共交通問題で質す

開催日:2011年3月7日~

 第425回高知市議会定例会は、3月7日開会、25日閉会の日程で開かれました。
 3月11日の東北・関東大震災が発生し、多大な被害を及ぼし、多数の犠牲者が出たことを受けて、14日の代表質問の冒頭、本会議場で議員全体で黙祷をささげました。
 それにしても今回の大震災は「人知を超えた」ものです。10m級の大堤防を簡単に破壊し、一気に都市を飲み込んでしまった大津波。人間が造りだしたもので安全だと考えることが自然の猛威の中では全く無力であることを思い知らされました。
 今議会は、県、市の合築図書館問題に関する予算の知次が注目を集めましたが、15日の県議会総務委員会で可決したことから、その流れは市議会にも伝わり、さほどの抵抗もなく可決されました。ただ、検討委員会から中間報告が出された時点で、市議会に予算議案を提出した執行部の姿勢には批判が出ました。いくら合併特例債の時期が迫っているとしても、もう少し段取りよく取り組むべきだとする意見が多かった。
 個人質問に立った川村市議は、総合計画、地域コミュニテイ再構築問題、地域公共交通のあり方、さらには、高知市が最優先して取り組まなければならない課題として環境と雇用の問題を取り上げて、執行部の見解を質しました。
質問する川村貞夫市議

質問する川村貞夫市議

次期総合計画のできばえについて

合併によって、環境に大変優しい高知市の誕生となった。市長は環境へ大きく舵を切った次期総合計画のできばえをどのように評価されているのか?

岡崎市長

都市化の進展とともに希薄になりつつある自然と人、そして人と人との関係を見直し、環境を基軸とした新しい共生文化を創造する、そういうまちづくり目指したいと考えています。

次期総合計画案の策定について

総合計画の原案策定に携わった職員の数、協議の回数、さらに高知大学による基礎調査等、原案策定までの経過等の概要説明を求める。

中沢総務部長

高知大学の教授等33名の執筆陣により、20年度に地域の自然編の調査を完了し、引き続き21年度に地域の社会編の調査を完了。また、20年度には7月に市民意識調査を実施し、3,571名の市民の皆様からご回答いただいた。さらに、19年度、20年度には分野別及び春野地区におけるまちづくりトークを合計30回開催している。庁内では平成20年6月若手職員を選抜し、素案策定のための高知市総合計画策定推進委員会を設置し、45名の職員が5つの部会に分かれて、部会によっては20回以上の協議を重ねるなど精力的に協議や研修を進めていただき、21年3月に素案を策定いたしております。

総合計画の推進態勢について

環境先進都市を目指そうとする高知市の今後の行政については、環境問題だけにセクションや縦割り行政ではうまく事が進みそうにありません。横軸を重視して当たらなければならないが、今後はどのような行政システムに変え、係る課題に対応されるのか。

中沢総務部長

関連する施策をになう部局が連携、協力を行う仕組みづくりを構築していくことが必要でありまして、今後は副部長級で構成する企画調整会議や、例えば新たに関連する各課の課長補佐級等で構成する会議等の設置についても検討してまいりたい。

総合計画の周知について

今回定められた総合計画を是非、合併協議でご苦労をかけた3町村の合併審議委員さんを招いて説明し理解を得ておくことが、今後の市政発展に必ず役立つものと考える。市長はこうした意思があるのかお伺いします。

岡崎市長

 環境を基軸としました新しい総合計画であり、合併効果のたまものと考えるところです。今後、市の羅針盤となる総合計画の内容につきましては、できる限りさまざまな場で分かりやすく説明していかなければならないと考えています。
 概要版などの分かりやすい説明資料も準備し、先ほどの審議委員を初め、あらゆる機会を通じて多くの市民の皆様方に説明も努めてまいりたい。

地域コミュニテイの再構築について

地域コミュニテイの再構築検討委員会の中間報告が出されているが、私はここで問題にしたい点は、高知市がセクションごとに部や課を中心とする縦割りの行政システムで運営してきている一方で、地域コミュニテイの形成と言う点で少し無理があると考える。縦割りの行政システムを新たな仕組みを考えていく必要があるとしているこの報告書の分析ではまだ弱いと考えますが、市民協働部長の見解を求めます。

近藤市民協働部長

 地域との協働によるまちづくりをより一層進めていくために、縦割りの弊害を見直して、庁内での横のつながりを強化することが必要であると言うふうにされております。
 検討委員会からの最終報告書を受けまして、地域におけます連携、協力の関係が築けるような仕組みづくりや必要性を地域の皆様へ提案していく予定です。
 体制づくりにつきましては、副部長級で構成をしております地域コミュニテイの再構築に関する庁内調整会議におきまして、具体的な検討を進めてまいりたい。

春野庁舎での高額医療費の還付請求について

高知市の行政組織にはエリアの課とセクトの課があると考える。春野町の人が高額医療費の還付金請求がなぜ春野庁舎でできないか。こんな簡単な事案までなぜ本庁に足を運ばなければならないのか。

岡林健康福祉部長

 申請の内容が複雑であるため、制度に精通した職員が申請に来れれた方に十分説明し、ご納得いただけるよう窓口対応をしています。現在のところ受付窓口を拡大することは難しいと判断しております。
 ただし、申請手続きを簡素化し、高額療養費の支給対象者となる方に申請勧奨通知を行い、手続きの簡素化が図られるように現在検討を進めております。

住民の検診のあり方について

地域社会は確実に高齢化が進んでおりますので、この分野での人的削減や情報不足、権限縮小は問題であります。住民の検診のあり方も、総合健診から専門的に分野ごとの健診をするとなると、対象者を確保するためにどうしても広域にならざるを得ません。そうすることで、高齢者は歩いて長い距離、健診会場まで足を運ばなければならなくなります。このことが無理になってくるのです。身近で総合的な検診が時代の要請ではありませんか。

堀川健康福祉部理事

 集団健診から個別健診への転換や平成20年度からは、市町村が実施する基本健診が各医療保険者が実施する特定健診に変わった影響で、受診者数が減少した集団検診会場を幾つかを統合せざるを得ず、高齢者の方等交通手段を持たない受診希望者にご迷惑をかけたことは申し訳なく思っております。

無所属での市長選立候補について

私は無所属で議会活動をしておりますが、それは横の関係を重視しているからだ。市長はなぜ無所属で出馬するのか、その理由と無所属と言う姿勢をどのように行政に生かしていこうとしておられるのか。

岡崎市長

 首長が特定の政党に所属するということになりますと、議会とのチェック・アンド・バランスとの関係も生じてくる。例えば旭の女性センターのソーレでも、本当にイデオロギーを超えまして女性の皆様方がさまざまな女性に関する課題の解決に当たられているところです。そういう意味で非常に幅広い活動が行われております。 議会とはこれまでの信頼関係を大切にしながら、住民の皆様の福祉の向上というお互いの共通の目的を持って市政運営に当たってまいりたい。

公共交通総合連携計画について

高知市地域公共交通総合連携計画には、
(1)多様な交通手段を検証しているのか
(2)構造的な転換点に差し掛かった高知市の大きな社会変化に対応しているか
(3)小回りの利くハイヤーやタクシーの有効活用を考えらのか
(4)過疎地の高齢者の移動権の確立をどのように図るかなどなど、
この計画では踏み込みが足らず、不十分であると言わざるを得ない。この報告書にどれだけの経費がかかり、多様な職員の意見反映をどのようにされたのか。

近藤市民協働部長

 委託契約金額は税込みで882万円です。
 昨年3月25日に立ち上げました高知市地域公共交通活性化協議会におきまして、24名の委員さんから具体的な提案や活発な論議等を経まして、現在最終段階に入っております。
 庁内組織は12課で構成された交通政策連絡会議を今までに4回にわたって実施してまいりました。平成23年度には、計画搭載事業の具現化に向けまいして、ワーキンググループを設置して意見集約等を図って行きたいというふうに考えています。

中山間地域の高齢者の移動について

中山間地域の高齢者はバスに乗りたいと思っても、足が不自由で、腰が痛いでは、定時にバス停まで行けない。今回、示されたこの計画書がこの程度の分析ではとても納得できません。高齢化が進む中山間地域での今後どのような取り組みをしていこうとお考えなのか改めて問う。

近藤市民協働部長

 地域公共交通連携計画ではモデル地域として鏡、土佐山、春野地域におきまして、地域ニーズに即した持続可能な公共交通体系の構築に向けて先行的に取り組みます。
 区長会やコミュニテイ市民会議等に公共交通についての意見交換会を開催する。新年度9月までにあと5回程度の開催を予定しております。利用者の利便性向上と環境面も考慮した、より利用しやすい公共交通の構築を目指しております。

カーボンオフセットについて

4月に行われる統一地方選挙の争点は、高知市の場合は、環境と雇用だと思います。エコ議連のカーボンオフセットの提案に県会議員31人、市会議員15人の合わせて46人が賛同していただき、高知県のJ−VER制度の削減クレジットを各自1トンずつ購入してオフセットすることにしました。このような取り組みに対して、環境行政を積極的に推進する環境部長はどのように考え評価するのかお伺いいたします。

明神環境部長

 森林環境の保全やCO2の森林吸収による温室効果ガスの削減に直接貢献するものと考えております。業務活動の一環としてこのような取り組みを進めていただくことは大変ありがたいことと考えています。

高知県のJ−VER制度について

高知県のJ−VER制度について、現在どのような町村で進んでいるのか、その実態と問題点、さらに高知市の市有林で同様な取り組みが新年度の重点施策となっている。その思いも合わせて部長にお伺いします。

水口農林水産部長

 高知県J-VER制度に登録されていますのは、梼原町、津野町、中土佐町、大豊町の4町です。現在、4町ともクレジットの販売実績はない状況です。クレジット額の販売額の設定や販売先の確保といったことが課題になる。
 森林の保全整備を具体化する事業として、高知県J-VER制度へのプロジェクト申請を行い、市有林の間伐などを推進することとしています。

市長選挙におけるカーボンオフセットについて

岡崎市長は、今秋の選挙でエコ議連が実施しようとしているカーボンオフセットを自らの選挙でお考えなのか、知事と相談して足並みをそろえて取り組もうとされるのかお考えをお伺いします。

岡崎市長

 後援会の皆様とも相談する必要はございますが、積極的に検討してまいりたいと考えております。
 尾崎知事とは、この件に関してはまだ相談をしておりません。

太陽光発電について

新築の個人住宅の屋根を県が20年間無償で借り、ソーラーシステムを設置する。初期の設置費用は、売電などで13年ほどでペイできる。あとは金利や事務経費に充てるため、7年ほど継続して借りる。そして、20年後には、貸主の個人に無償でソーラーシステムを譲る。
 高知の日照や気象条件、さらには県民性などを考えると実施可能ではないかと思うが、安藤副市長の見解をお尋ねする。

安藤副市長

 太陽光発電は高知の強みを生かす有効なエネルギーの一つであると考えております。太陽光を初めとする新エネルギー産業の創出や企業誘致、また機器の普及については、幅広い産業が関係する分野ですので、地元企業の参画や雇用の創出にもつながると、ご指摘のとおりであると考えております。今後本市においても取り組むことのできる仕組みについて検討してまいりたい。

過疎債での若者定住のエコ団地造成について

過疎地域自立促進計画で宅地造成をして、若者に安く造成宅地を販売することについての考えを聞く。過疎地域の鏡では少しぐらい人口が増えても、保育所や幼稚園には全く問題がない。過疎法の適用される期間内に急いでやるべきではないか。
 安藤副市長には、若者定住のエコ住宅団地の可能性とその波及効果を、総務部長には新過疎法の期限内にどのような行政システムで取り組まれるのかお伺いします。

安藤副市長、中沢総務部長

安藤副市長:地元産材を活用した木造住宅や太陽光エネルギーによる発電など、本市の新総合計画における温室効果ガスの削減を目指す環境施策にも合致するもので、中山間地域の人口減少という課題を克服して持続可能な地域として存続するための有効な手段であると考えます。
 過疎地域への住宅分譲施策についてのノウハウが乏しいということもあるので、是非地元議員さんのお知恵もいただきながら、今後実施に向けた施策を検討してまいりたいと考えております。

中沢総務部長:住宅分譲となりますと、当該地域の振興を担う部署のほか、用地買収から始まりまして、水道、生活排水、道路整備などさまざまな事業が複合してまいります。
 今後は、若者に魅力のある環境づくりと、過疎地域の住宅分譲施策に対するノウハウを、関連する部署などとともに研究しながら定住対策に取り組んでまいらなければならないと考えております。