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第429回高知市議会定例会 南海・東南海地震対策を見直しへ

合併特例債の延長を求める意見書を提案、採択
財政健全化判断比率は改善に向う

開催日:2011年9月9日~

 第429回高知市議会定例会は、9月9日開会、28日閉会の20日間の日程で開かれました。冒頭、去る7月28日に急逝されました松尾徹人前市長に対して、本会議場で黙祷をささげ、岡﨑市長から哀悼の言葉が述べられました。
 岡崎市長は、今秋に予定されている市長選挙に三選を目指して出馬することから、2期8年間の実績を述べると共に、県と市の連携強化や東日本大震災後、中央防災会議が巨大地震に対する見直しに入っていることを受け、南海・東南海地震対策を見直すことに力点を置いた行政報告があった。また、児童生徒の学力向上への取組みでは、特に中学2年生が大幅に伸びるなど改善が見られていること。さらに、全国健康福祉祭通称「ねんりんピック」が平成25年10月26日から4日間開催され、県下で24種目の競技が行われる。このうち、高知市は9種目予定されていることから、実行委員会をつくって開催に臨みたいとした。
 川村市議は、個人質問に立ち、防災教育、訓練の場として里山の活用や新規採用職員の研修のあり方、原子力発電に対する諸問題で執行部を質しました。 

里山の昆虫である「ホタル」について

 市長は夏に飛び交うホタルを今年見る機会がありましたか?
 また、夏の風物詩であるホタルにどのような印象をお持ちでしょうか?

岡﨑市長

 今年は残念ながらホタルと出会う機会がありませんでした。非常に幻想的で、ホタルが生息するためには水や緑、またえさになりますカワニナが多くいることが必要です。地域の皆さんがいろんな思いを込めて地域を守っていただいており、多様な生物が保存されているということに敬意とまた感謝を申し上げているところです。

避難場所としての里山利用について

 今後30年間に60%以上の確率で起きるであろうとされている南海・東南海地震にどのように対処されるのか、里山利用の観点からお答えください。

岡﨑市長

 日頃から里山で例えば子供たちが遊んでいる場合には、瞬間的に高台の方へ逃げるということもまず頭に思い浮かび、現に東北地域でも、子どもたちが普段遊んでいる高台にすぐ逃げて助かったという事例はたくさんございますので、そのことは十分参考にしながら、里山を避難の場所、またその避難場所に行くための里山に避難路を整備していく必要があるというふうに考えております。

遊びの中での防災活動について

 釜石市での群馬大学片田敏孝先生の防災教育の実践や教授遊びの中での防災教育や実践活動を本市の子供たちに生かすために、津波の災害が予想される地域の子どもたちにどのように取り組まれるのか。
 遊びの中での防災活動もいるのではないか?

中澤総務部長、松原教育長

中澤総務部長:学校現場や地域と連携し十分な防災教育と具体的な防災訓練等の対策を講じておくことは大変重要であると考えている。また、子供たちへの防災教育は、将来の防災活動の担い手を養成するという意味からも重要でありますので、本市としても地域の自主防災組織と連携を図りながら積極的に取組みを進めたい。

松原教育長:釜石市における片田先生の自らの命は自分で守れということで、自らの命を守ることに主体的であれという、防災教育の信念の元に、想定を信じるな、最善を尽くせ、率先避難者たれという非難3原則が教職員や子供たちに浸透して、それが地域に広がっていく。そして、その実践によって多くの尊い人命が救われているというふうなことを考えていけば、これはやはり釜石の奇跡というふうに思った。

里山利用の「森のようちえん」(里山保育)について

 里山を最大限に利用しながら体力や感性、協調性を養う森のようちえんや里山保育は極めて重要な意味をもってくる。防災教育面からも、日頃から里山に慣れ親しんでおく幼少期の野外体験活動型の教育や保育が重要となると考えるが、教育長並びに健康福祉部長のお考えをお伺いする。

舛田健康福祉部長、松原教育長

舛田健康福祉部長:里山保育等直接自然と触れ合う体験というものは、子供の好奇心とか探究心を育む基礎になるだけでなく、身の回りの環境や状況を知り、危険を察知し回避する能力も育むことにもなりますので、広い意味での防災教育につながるものであると考えています。東日本大震災でも、釜石市の保育園児が小中学生とともに、パニックになることなく整然と避難したと聞いており、まさに日頃の防災教育、訓練の大切さをひしひしと感じております。

松原教育長:幼少期は子供たちが大自然の中でさまざまな遊びを通して、豊かな感性あるいは好奇心を育み、そして生きる力の土台になる、そういった体験は非常に重要だというふうに考えております。特に、こうした体験は、地震が起こった時、あるいは津波が起こった時の危険予知力とかあるいは危険回避力を養うことにもつながっていきますので、これから先大変重要な力になっていくのではないかというふうに思います。

高知市役所の新任職員研修について

 新人職員を市民と協働できる公務員として立派に育てなければなりません。ここ数年、よさこい祭りに踊り子として参加された新採職員は何人いたのか。また、よさこい踊りを必須科目として取り入れる考えはないのかお伺いいたします。

中澤総務部長

 市役所踊り子隊に踊り子として参加した人数は、平成21年度が7名、22年度が4名、23年度が5名となっている。
 よさこい踊りは高知市の貴重な文化資産であると考えておりまして、この踊りの歴史や伝統に触れることは、踊りに参加することによって得られる達成感や爽快感、また集団での一体感、協調性、規律性など人材育成の面でも効果が期待できるところです。
 今後も高知市役所踊り子隊に参加するための周知や働きかけについて努めてまいりたい。

よさこい踊りの60回記念大会について

 今年は58回目であったから、再来年は60回大会で、よさこい還暦である。記念大会にどのような姿勢で取り組まれるのか。また、全国規模となったよさこい踊りについて市長に改めてお尋ねする。

岡﨑市長

 昭和29年に市民の健康祈願と地域経済の振興を目的として第1回目は21チーム、750名の踊り子でスタートしたよさこい踊りは、本年58回目を迎えることができ、1万8,000人の踊り子の方々が乱舞をし非常に盛り上がりました。最近では海外でも非常に広がりを見せているということを喜んでおります。
 もうすぐ60回記念が近づいてきておりますので、高知市役所は第1回目からの正調のよさこいをしっかりとその伝統を伝えてまいらなければいけないというふうに思っております。60回大会という非常に重要な大会になるというふうに考えておりまして、その成功のもとに80周年、100周年を目指していきたい。

新人研修をこうち森林救援隊に委ねることについて

 県土の84%が森林であり、市域の56%が森林である。県と市の共通項が森林となった。新人職員を間伐作業や木工に取り組んでいるこうち森林救援隊に委ねたらどうか。

岡﨑市長

 平成17年の鏡村、土佐山村との合併を契機にしまして、市の職員の方々がみずから、やっぱり鏡川の減流域の森を守らなければならないというふうに立ち上げたもので、当初15名ほどの隊員が今現在の隊員の数は、市の職員と民間の方々を合わせまして146名という非常に大所帯の活動母体となっている。こうち森林救援隊の活動は人工林の間伐促進、その間伐材をさらにいろんなものに利用するということで製品もつくっておりますし、イベントも行っており、協働の森づくり事業などさまざまな活動を通じまして森林の大切さを訴えている。スポンサー企業の方々からも高く評価をいただいているところです。
 新規採用職員の研修につきましては、今のカリキュラムの中ではちょっと組み込むことが難しいが、さまざまな機会を通じまして、職員にできるだけ現場を見ていただくということは大事だと思いますので、そういう機会の呼びかけをさらに図ってまいりたい。

各課の朝礼について

 各課の朝礼について、総務部長はどのような実態にあると認識され、今後どのような朝礼が望ましいと考えているのかをお尋ねします。

中澤総務部長

 朝の挨拶のほかに、職場によっては職員の1分間スピーチや、業務スケジュールや課内についての確認、情報共有などを行っている部署もございます。それぞれの職場の実情に合わせながら始業時ミーテイングを実施することで風通しよい職場づくりを進めて行かなければならないと考えておりますので、各部署で今後とも工夫をしながら実施してまいりたいと考えている。

福島県浪江町の子供について

 今年のよさこい祭りで市役所職員と一緒になって踊った福島県浪江町の子供たちについて、岡崎市長はどのように感じたのか。福島第一原発の事故は、地震や津波とは異次元の相当難しい問題を孕んでいる。その子供たちの避難生活の中から高知市にお迎えしたことに対する市長のお考えを改めて問う。

岡﨑市長

 土佐山アカデミー事業の一環としまして、サマースクールIN土佐山が開催され、スポンサーの皆様方のご協力、また地域のご協力を得まして、福島県浪江町の子供たちを中心に19名を高知市にお招きすることができた。この滞在中の7日間につきましては、地域のボランテイアの皆さんにも大変多くのご協力をいただいて、さまざまなカリキュラムを組んで、この子供たちは大変伸び伸びと学び、そして遊んでいただき、またよさこいでは高知市役所チームの一員として一緒に踊り、本当にその笑顔が印象に残っております。今までで一番楽しかったとか、来年も必ず踊りたいというかんそうをいただいておりまして、私たちも大変うれしく感じたところです。
 しかし、子供たちは再び一人一人離れ離れになる避難生活に戻ることを考えますと我々もいつも心が痛むところです。一日の早い被災地の復興を願いますと共に、できますれば来年もぜひ福島のこの子供たちにも再会したいと心から願っているところです。

原子力発電について

 原子力発電に対する4つの疑問。
(1)原子力は安全である、これ本当 
(2)原子力発電は水力、火力、自然エネルギーによる発電に比べて安い、これ本当 
(3)原子力発電はCO2を出さない、これ本当 
(4)原子力発電が止まれば電力不足になる、これ本当。
こうした4つの疑問についてどのような見解をお持ちですか。

岡﨑市長

 まず安全性についてでありますが、私自身は原発の安全管理につきましては、危機管理上、想定外という発想は許されないというふうに考えておりまして、常に最悪の場合の状況に応じた対策を立てた上で原子力発電の運用に臨んでいく必要があると考えております。
 原子力発電が安いかどうかという疑問でございますが、例えば発電のみの単価を見ますと原子力発電は安価でありますが、いわゆる廃炉にするための費用、使用済みの核燃料などの処理費用などを含めるとどうなのかという議論がありますので、この点につきましては意見が分かれているという認識をもっております。
 原子力発電によるCO2の排出でございますが、ウラン燃料の製造や発電所建設などの過程ではCO2を排出しますが、運転中にはCO2を排出しないという利点があるというふうに認識しております。
 四国においては、伊方原発の発電で四国の電力需要の約4割の能力を担っておりますので、伊方原発が3基ともすべて止まりますと電力不足に陥るという認識をもっております。

伊方原発に依存している四国電力の実態について

 四国電力が伊方原子力発電所に頼っている実態、さらには大きな活断層の上にある伊方原子力発電所を岡崎市長はどのように認識されているのかお伺いします。

岡﨑市長

 中央構造線の断層帯が伊予灘に通っているということが指摘されております。四国電力の伊方原発の3号炉の増設時の調査では、最近1万年間は活動しておらず、地震危険度は低いとされていますが、高知大学の岡村教授は、ほぼ2,000年周期で地震を起こしているというご意見を申されております。また、四国電力が想定されております地震の揺れを570ガルに設定しておりますが、この想定についても岡村教授は1,000ガル想定に引き上げるべきでないかということで意見を申されている。
 今後のストレステストなどの実施状況、またその評価など注視していく必要があるのではないかというふうに考えております。

高知県と四国電力の関係について

 原子力発電の比率が高くなってきた四国電力との関係は、今一度見直さなければならないことが、福島第一原子力発電所からの問題提起ではないでしょうか。高知県と四国電力の関係はこのままでよいとお考えなのか、率直にお答え願いたい。

岡﨑市長

 尾崎知事は株主という立場はございますが、株主という立場ではなく、県民、市民の安全を守るという意味で、高知県知事として県民の皆様方に伊方原発が地震の影響によって放射能の飛散や電気の供給不足などが起こらないように常に最悪の事態を想定した安全対策の徹底を知事として四国電力に要請しているところです。

再生可能エネルギーへの転換について

 高知から自然再生エネルギーへの転換を、岩手県葛巻町や高知県梼原町のように率先して取り組むと共に、買い取り法案の成立やインセンテイブの働く買取価格を強く電気事業者に働きかける意気込みがあるのかお伺いします。

岡﨑市長

 再生可能エネルギー法案でございますが、先月26日に参議院の本会議で可決成立し、来年7月からが施行予定です。新規事業参入者の増加など、再生エネルギーの普及促進が期待されているところでございます。第三者機関であります調達価格等算定委員会での審議の状況や今後の価格設定等を注視してまいりたいと考えております。再生可能エネルギーへの転換ということは、私たちも総合計画をそれぞれにらみますと、その政策の方向性で進めていくという計画になっておりますので、積極的に係わってまいりたいというふうに考えております。

街路樹について

 ヒートアイランド現象を引き起こす大きな要因にアスファルトやコンクリートの道路があると考えられております。街路樹を剪定するより前に、街路樹を増やすことを優先しなければならないのではないか。また、落ち葉については、清掃車を小まめに運行しなければならないのではないかと思います。お考えをお聞かせください。

海冶都市建設部長

 街路樹は、都市景観に木陰をつくり夏の日差しを和らげ、自然の潤いを提供すると共に、ヒートアイランド現象の緩和や二酸化炭素の削減など都市の環境面で重要な役割を担っております。ただ、放置しますと、標識が見にくい、害虫や鳥が来て困る、落ち葉の処理に困るなどのご意見もいただいておりますことから、剪定など適切な管理は必要と考えております。
 また、清掃車による路面清掃は、主要幹線道路において定期的な作業を行っておりますが、春季や秋季の落ち葉の時期には回数を増やすなどしております。

エコ生活に対する環境意識の醸成について

 市民の生活で身の回りの植樹や緑のカーテン、打ち水などのエコ生活につながる環境意識をもっともっと醸成する必要があると考えますが、環境部長のご見解をお尋ねします。

坂本環境部長

 平成21年度から、よさこいECOライフチャレンジと題しまして、各家庭での節電やゴーヤのグリーンカーテンを活用する試みを含めまして、省エネ活動を行っていただく事業を実施しております。ご参加いただいた方々からは、家庭で省エネ意識を持ち、できることから取り組むことで効果が上がるとの声もいただいております。また、県や関係団体等とも連携しながら、エコ生活普及に向けました環境意識の一層の浸透を図ってまいりたいと考えております。