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第412回市議会定例会 財政問題、教育改革、かつおのタタキ館で論戦

いよいよ逼迫した市財政の立て直しを

開催日:2009年3月9日~27日

第412回市議会定例会は、3月9日に開会し、27日までの18日間開かれました。
 今議会の冒頭提案理由説明にたった岡﨑市長は、過去数年間に実施してきた大型事業での多額の起債残高に伴う元利償還の増大に触れ、「財政見通しが甘かったことにつきまして、真摯に受け止め、深く反省しますと共に、現在の財政危機を招いたことを大変申し訳なく、市民の皆様方や議会の皆様方に改めまして陳謝申し上げます。」と、初めて本会議場で謝罪しました。
 財政危機に見舞われた中での質問戦では、登壇するほとんどの議員が財政問題に触れました。
 清流クラブの川村貞夫議員も財政問題を中心にして、執行部の見解を質したが、松原教育長との間では、教育改革のあり方や就学前の教育の重要性に対して質問を繰り広げました。
 さらに、地域再生交付金など地方の元気再生に向けた国の事業に対して、「かつおのタタキ館」創設に向けた質問を投げかけ、緊縮財政の中での新たな取り組みも強調しました。
財政問題を中心に執行部を質す川村市議

財政問題を中心に執行部を質す川村市議

姉妹2都市の市長交替について

小谷毎彦(こたにつねひこ)北見市長の初対面の印象とアシュリーフフレズノ市長に今秋会われる期待を込めて、姉妹都市のリーダーへの思いを聞く。

岡﨑市長

  小谷市長は、北見市職員、北見市市議会議員、北海道議会議員という豊富な行政経験をお持ちの方で「市民主体の新しい市政」を目指すとの立場で当選され、市民の目線や立場を大切にした市政運営や地域活力の再生に並々ならぬ決意を感じました。育まれてきた友好交流の絆をさらに深めていくよう努めて参りたいと考えている。
 また、アシュリー市長は経営管理学の博士号を取得され、シュワルツネっガー知事からカリフォルニア経済発展委員会のメンバーに任命されるなど、経済・環境に明るい36歳の女性市長と聞いている。市長就任に際し、祝文を送ったところ、アシュリー市長から「両市の姉妹都市提携について、喜ばしいことをたくさん伺っております。これからも絆を深めるよう、ともに歩んでいくことを楽しみにしています。」という心温まる親書もいただいている。今年10月には、姉妹都市提携45周年を記念して、市民親善訪問団の皆様とともにフレズノを訪問する予定です。

財政健全化について

 高知市の2010年(平成22年度)の財政問題が、停滞する経済情勢の中でさらに厳しくのしかかってくるが、この財政状況について市長はどのように思っているのかお伺いする。

岡﨑市長

 2010年の財政問題については、旧鏡村、土佐山村との合併補正の交付税算入の約4億円が平成22年からなくなり、平成16年に縁故債155億円の借り換えの元金償還として約10億円の公債費が増加となる。
 このことに加えて、昨年秋からの世界的な景気後退の影響が本市経済にも影を落としてきており、法人市民税をはじめとする市税への影響が深刻になってきたところです。
 中期財政収支見通しでも平成22年度が最も厳しいと考えております。新たな市民負担を求めないケースでは、投資的経費については、事業費に換算しますと25億円程度の事業しか確保できず、維持補修的な最低限の確保もできない状況となります。 
 これまでの財政運営が甘かったことを深く反省しなければなりませんが、絶対に財政破綻だけはしてはならない、なんとしても財政再建を果たさなければならないという、強い決意の下、地域で市民の皆様にご説明を申し上げたいと考えています。

職員の定数管理について

 退職者が執行部の意図するものと違っていることについて、市長のお考えを聞く。

岡﨑市長

 新定員適正化計画の平成21年4月1日の計画数値は、達成できる見通しです。
 業務量以上に職員が削減されているのではないかととのご指摘ですが、事務事業の見直しも難しくなってきていますが、一方で、スタッフ制の導入等により課内で機動性を確保するための体制を整えるなどしている。
 財政再建を推進していくためにも職員数の削減は、どうしても計画どおり進めて参らなければならない。窓口センターの再編や公立保育所の統廃合の検討をはじめとする組織のスリム化や事務事業の見直し等、様々な方策を講じていく。 

県に対する高知市の負担のあり方について

 県営工事負担金、森林環境税、過疎バス運行補助等高知市の負担を是正することについて市長の見解を問う。
 また、中心市街地の活性化や産業振興対策、ナイター施設等での県の厚めの支援を要請すべきではないか。

岡﨑市長

 国直轄事業の負担金問題が全国的な課題となってきている。県営工事の負担金の軽減が行われるよう、市長会や町村会とも連携しながら、さらに強く求めていきたい。
 森林環境税については、応分の金額を高知市の事業に活用していただくよう求めている。
 過疎バスの運行補助については、県の補助金カットの規定の見直しを含め、応分の負担を求めてきましたが、引き続き制度改正を求めてまいりたい。
 中学校の学力向上策など教育関係予算につきましては、県に特段の配慮をいただいたものと感謝している。
 県都である本市が様々な面で県域をリードし、また負担をしていかなければなりませんが、現下の財政状況では、その経費の確保がままならないので、さらに、県に対して要請をしてまいりたい。

扶助費の伸び率について

 高知市の扶助費の伸びが年1%や2%などという希望的観測は持つべきではないと考えるが、市長の見解を問う。

岡﨑市長

 平成21年度からの中期財政収支見通しについて、昨年9月議会では社会保障費関係経費の伸びを1%、2%、3%としておりました。

 質問議員さんの指摘がありまして、今回これを1%、3%、5%と修正して推計している。平成20年度から21年度にかけての当初予算比較では扶助費の伸びは4.5%となっています。中間的な推計として3%、最悪な推移として5%の伸びで試算しているところです。

高い利率の市債の動向について

 高利の起債分の繰上げ償還の現状と今後の展開について、ここ数年の動向をどのように見ているのか問う。

上田企画財政部長

 平成19年度から3ヵ年で、政府資金で発行しました金利5%以上の起債が繰上償還の際、補償金を負担しないで、借り換えすることができるようになっております。

 19年度は財政融資資金で金利7%以上のもの、公営企業金融公庫資金が6.7%以上のものが対象となり、一般会計で約12億円、特別会計、水道事業会計合わせた全体で83億円を繰上げ償還しました。

 20年度は、財政融資資金6%以上7%未満、簡易保険資金が7%以上、公営企業金融公庫資金が5%以上6.7%未満のものが対象となり、一般会計で約46億円、特別会計、水道事業会計合わせた全体で約88億円を繰上げ償還する予定です。

 21年度は、財政融資資金5%以上6%未満、簡易保険資金が5%以上7%未満のものが対象となり、一般会計で41億円、特別会計合わせまして全体で約60億円を繰上げ償還する予定です。

 これらの借り換えによる軽減効果は全体で37億円程度と見込んでおりますが、想定しておりました利率より低く借り換えできていることなどで軽減効果は想定額以上になるものと考えている。追加の措置はおそらくとられないだろうと考えますが、市長会などあらゆる機会を通じて、さらなる補償金免除繰上げ償還を国に要望してまいりたい。

人件費の縮減について

 人件費の縮減は定数問題に特化する考えはないのか問う。

上田企画財政部長

 本市のラスパイレス指数は中核市でも低い部類でありますが、住民1人当たりの職員給で比較しますと、中核市平均を上回っていますところから、人員が多いという見方ができるのではないか。

 アウトソーシングと定員適正化による削減効果だけでは財政健全化が難しいので、職員給の独自減額も試算に含めたところだ。誠意をもって職員団体との協議を進め、お願いし、理解を求めたい。

扶助費の伸びの整合性について

 企画財政部の示した数値と健康福祉部の実数との乖離を、今後どのような形で整合性を持つのかを問う。

上田企画財政部長

 当初予算比較では扶助費の伸びは4.5%となっているが、福寿園の指定管理者制への移行に伴う部分を差し引くと3.2%の伸びとなります。

 中期財政収支見通しでの伸び率は、扶助費だけでなく、国保、介護保険など社会保障関係経費を含むもので、対20年度比較では3%を下回り、1.5%となっております。 

かつおのタタキについて

 「かつおのタタキ」といえば、何々の条件が揃う必要があると考えておられるか伺う。

吉岡副市長

 私が中土佐町の池田町長に教わりながらタタキ作りを体験したことから、あえてタタキの3原則を申しますと①やはり鮮度のよい3kgから4kgの大きさのかつお②皮の方からワラで香ばしくあぶること③ヌクヌクのかつおを切ってそのまま食する。さらに、タタキの実演に参加してこの3条件が揃えば完璧でないか。

 間もなく初ガツオのシーズンとなりますが、土佐を象徴する魚であります鰹には「かつおのタタキ」をはじめ、「鰹の刺身」「酒盗」や「はらんぼ」「鰹めし」など食べ方もいろいろあり、県外観光客にとりましても非常に魅力的な食であります。県下全体で、かつおの国、土佐のブランドアップを図っていかなければと考えます。

「かつおのタタキ」の印象について

 安藤副市長は高知に来て「かつおのタタキ」についてどのような印象や感想をもたれているのかお伺いする。

安藤副市長

 初めて、ワラ焼きの塩タタキをいただいた時は、そのおいしさに本当に感動した。全く臭みのない、むしろ、ワラ焼きのえもいわれぬ風味。焼きたての、少しぬくい感じ。適度に脂の乗ったかつおと、高知ならではと言える、ミョウガやにんにくのスライスなどの薬味との絶妙なハーモニー。それまで東京で食べていた「かつおのタタキ」とは全く別物であった、ということを報告します。

エンジン01の講師陣に「かつおのタタキ」を食べさせることについて

 エンジン01で来高する講師陣や入り込み客等に「かつおのタタキ」を食べさせたいが、事務局長となる企画財政部長はどのように考えるか問う。

上田企画財政部長

 エンジン01の講師のうち、半数近くは高知に来たことがない。前回が名古屋市という大都市であったことも合わせ、今回の高知訪問では参加者が120名を越えるのではないかと言われている。加えて、県外からも参加者が相当数に上るのではないかと予想されている。

 超一流の文化イベントだけではなく、情報発信力の大きいエンジン01講師や県外観光客に、高知の食や文化を直接体験してもらう絶好の機会と考えております。

 講師の皆さんを歓迎する「ウエルカム・パーテイ」や講師と参加者が直接酒食をともにする「夜楽」等の場におきまして、高知の食を代表してメニューに取り入れていただき、東京や県外のタタキとの違いを実感してもらい、また全国に発信していただくことを大いに期待しております。

かつおのタタキの必要条件と印象について

 かつおのタタキの必要条件をどう考え、また、どこで食べたものが特に印象として残っているのかについてお伺いする。

高橋部長及び橋詰部長

(高橋商工観光部長)
 初夏の初鰹や秋の戻り鰹といった、旬のかつおを食べることが重要。2つ目はワラや萱で豪快にあぶること。「かつおのワラ焼き体験」では、燃え上がる炎に観光客の方々からも歓声が上がっており、見る人を目で楽しませてくれる。3つ目は、豪快にあぶられたワラや萱の香ばしい匂いを感じてもらう。

 「よさこい全国大会」の交流会で全国の踊り子と一緒に食べた「塩タタキ」の味が大変印象に残っている。全国大会を終えたという充実感があり、素材のよさと会場の盛り上がりと相まって「タタキ」の味を引き立たせたかも知れません。


(橋詰都市整備部長)
 私自身は、あまり料理に詳しくありませんので、ごくごく一般的なお答えになりますが、先ず1点目は「かつおが新鮮であること」、2点目に「焼き方」、3点目に「タレ」ではないかと思います。付け加えて、土佐の地酒があったら言うまでもありません。

 にんにくの利いた、ネギ盛りたくさんのタタキの味が強く印象に残っている。

かつおのアンセリン効果について

 かつおやマグロにはアンセリンという成分が疲れを蓄積しない物質として認知させている。「かつおのアンセリン効果」を高知で合宿するアスリートにもっとPRしたらどうかを問う。

高橋商工観光部長

 魚類の筋肉中には「アンセリン」などの筋肉の酸化を抑制し、運動能力の維持に役立っている物質が含まれている。特にかつおやマグロなどの遊泳能力の高い魚類に多量に分布している。

 まだ、医学的には証明されていませんが、高知のおいしいかつおを食べて、疲労しにくい体調を維持するという「アンセリン」の効果は、スポーツキャンプの誘致の大きなセールスポイントになると思いますので、大いに活かしていきたい。

 また、「アンセリン」には疲労抑制効果のほか、通風の原因である尿酸値抑制作用や血圧効果作用、抗炎症作用などの生理機能があることが動物実験で解析されえている。

 最近、「ヘルシーツーリズム」という旅行形態も人気が高くなっておりますので、ストーリー性を持たせたPRの工夫をすれば、食と健康を結びつけた観光客誘致の可能性も高いと考えます。

かつおのタタキ館の創設について

 新しい雇用を生むことから地域活性化・生活対策臨時交付金の主旨に合致する「本物のかつおのタタキ館」の創設を市長はどう考えるか。

岡﨑市長

 高知といえば「かつおのタタキ」といわれますように、高知の食を代表する名物料理として広く知られている。

新しい食べ方として、温かいタタキを塩で食べる「塩タタキ」がブームとなっており、また、何の調味料も加えない「焼き切り」も通の食べ方として静かなブームであり、県外観光客の皆さんに大変喜ばれている。

 タタキ館の構想につきましては、高知の海と山の素材を活かした地産地消を観光の目玉にしようとするもので、その趣旨に興味があります。

県中沢教育長と松原教育長のコンビについて

 県の中沢教育長が「高知市の松原教育長とは、NMコンビだ。」といっていることに対して、教育長はどのように受け止めているのか聞く。

松原教育長

 県市の教育長が、共に力を合わせ、目の前に立ちはだかる「学力向上」という教育の難問を「何とかしよう」という気持ち、挑戦しようとする決意の現れであると考える。高知市にとりまして、大変心強い言葉ですし、ありがたいことだと感じている。

教育改革について

(1)高知市立小・中学校の学力向上に対する県の積極的な支援策をどのように評価しているのか。
(2)この中で、支援の教職員の採用は、学校長にその権限を委ねていると聞くが、この点で問題はないのか問う。

松原教育長

 今回の学力向上支援策は、おそらくこれまでの県市教育委員会の歴史始まって以来のことではないかと考えます。
特に、県教育委員会が、高知市の課題を理解し、人的・物的支援をしていくという英断をされたことに敬意を表します。県とベクトルをあわせて、協働して、取り組みを推進する。

「中学校学力向上補助員」については、教育委員会において論文審査と面接で選考することにしている。

また、「放課後学習支援」や「学力向上サポータ」については、校長からの推薦を受け、教育委員会で面接を行って採用したいと考えている。

就学前教育(幼・保の一元化)について

 幼児期の教育の重要性に鑑みると、教育と福祉の一元的に考え、取り組む必要があると考えるが、教育長の見解を求める。

松原教育長

 保育所と幼稚園の一元化については、乗り越えなければならない課題があるが、互いに長所を取り入れながら取り組みを進めることは、就学前教育の充実のいために大切なことであると考えます。

 すでに幼稚園と保育所の一元化への取り組みを進めている県教育委員会幼保支援課とも連携を図りながら、就学前教育の一層の充実に努めてまいりたい。

就学前教育の重要性について

 就学前の教育のあり方について、教育長はどのように考えておられるかを問う。

松原教育長

 「環境が人を育てる」という言葉もあるように、幼児期の生育環境やその時期に受けた教育は、その後の人生や生き方に大きな影響を及ぼすものです。

 そのためにも、就学前の教育や保育を預かる幼稚園や保育所等において充実した教育や保育がなされますよう、関係機関等とも連携して取り組んでまいりたい。

 また、小中学校との連携の推進はもとより、家庭や地域とも手を携えて、幼児期からの子ども達の健やかな成長を支援してまいりたい。

今日の教育で重要なものについて

 今日の教育で、重要なものを3つあげるとしたら、教育長はどのようなものをあげるか。

松原教育長

 昔から「知・徳・体」「読み・書き・そろばん」といえば、子供の教育の基礎・基本です。先人は、教育の本質を短い言葉で端的に表現していることに、人間の知恵を感じます。

 私はいつも「夢・希望・自信、勇気」という言葉を掲げました。そのきっかけは、エスケープしている生徒の何気ない言葉でした。「どうせ、僕にはわからない」「高校もいけない」と自暴自棄になって、問題行動を繰り返す。そこには、将来への展望も見出せず、生きる自信や勇気も見えない姿がありました。

 教育は、「夢」や「希望」を語ること。そして、自信や勇気を体得することではないかと思っている。

森の幼稚園・保育園について

 子供たちに対する親のかかわり方や自然に対するかかわり方について、教育長はどのように考えているのか問う。

松原教育長

 近年、核家族化や少子化の中、車による学校への送迎や何でも買い与えてしまう保護者の状況が少なからず見受けられる。

 子ども達の豊かな感性や想像力、社会性、運動能力といった力を育むためには、教育活動を大自然の場に求め、樹木や草花、生き物等とのふれあいを通しながら、四季の移り変わりや生命の息吹を感じ取ることが重要であると考えます。

新京橋プラザをかつおのタタキ館にすることについて

 新京橋プラザは「ゴキブリハウス」と揶揄されている。この施設を「かつおのタタキ館」にすることは問題ないのか問う。

橋詰都市整備部長

 新京橋プラザは、平成7年に財団法人車両競技公益資金記念財団から、3億円の助成を受け建設したもので、既に13年が経過している。用途を転用することについて支障がなくなった。

 中心商店街の活性化や観光振興に寄与できる最も相応しい活用方法について、多方面からのご意見をいただきながら、できるだけ早く決定してまいりたい。