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第419回高知市議会 家庭ゴミの有料化は否決

議員定数は34人に削減

開催日:2010年3月8日~

 第419回高知市議会は、平成22年3月8日開会、26日までの19日間にわたり開かれました。
 今議会には、家庭ゴミの有料化問題や議員定数の削減問題など大きな課題がありました。
 家庭ゴミの有料化については、執行部が提案していた有料化案については、市民の理解は得られないとする声が強く否決となりましたが、財政の逼迫する高知市の状況を考えると、受益者負担の原則、公共施設の償却費積立の考えからすると、将来に問題を先送った形となりました。ゴミの減量化には生ゴミに対する市の姿勢が問われたわけですが、この取り組みについての審議も十分だったとは言えません。環境問題は持続可能な低炭素社会を創造するという大きな大義がある課題だけに今後もしっかりと論議することが重要となります。
 一方、市議会議員の定数削減問題は、先の議会改革特別委員会では、現行条例の40人とする一定の結論を出しておりましたが、市民の強い声に押されて、これまで削減に慎重な態度をとってきていた新風クラブ(10人で構成)が、最終日に態度を変え、現行の条例削減から4人の削減案を議会に提出したことで、一気に削減同調の気運が高まりました。
 結果的には36人の案は、22対21で否決され、自民党と公明党の提出していた34人とする修正案が可決されるという、どんでん返しの結末となりました。これによって、来春に行われる市議会選挙は合併特例もなくなり、全市一区でのハードルの高い選挙となります。
中山間の振興策をテーマに質問をする川村市議

中山間の振興策をテーマに質問をする川村市議

合併時に掲げた8項目と現実の姿との乖離について 

 初登壇の平成17年3月市議会で、
(1)合併しても住民サービスが低下しない体制が整備できたこと。
(2)併を記念する市民の森の実現が見えてきたこと。
(3)新市まちづくり計画に鏡村の意向が盛り込まれたこと。
(4)中山間の声や意思を反映できる制度が創設されたこと。
(5)国民健康保険制度や介護保険制度は小さな市町村では今後危機を招く恐れが高くなること。
(6)単独自立は財政的に限界であること。
(7)時期を失した合併はより不利となること。
私が掲げたこの8項目と現実の姿との乖離を市長はどのように考えているのかをお伺いする。

岡崎市長

相当数のものはかなり実現できているのではないか。中山間の住民の方々と行政は非常に近い関係があった。その点でちょっと違和感があると感じられているので、まだ、工夫が必要だというふうに感じているところです。

新しく庁舎に誕生する、地域振興課について

 鏡庁舎でワンストップですべてに対処できることは到底無理ではないか。また、新しくできる地域振興課の管轄の部が農林水産部というのにも違和感を感じるが市長の考えを問う。

岡崎市長

 住民の皆様方からのご意見を踏まえまして、できるだけ総合性を確保していきたいということで改編した。可能な限りワンストップでその場所で処理がつくようにしていきたい。
 また、農林業の活性化の取り組みも非常に重要であり、所管部署は農林水産部がふさわしいと考えました。

地域特性について

 地域には地域の歴史や文化がある。鏡と土佐山を同じように考える姿勢こそ、地域特性に目をつむることになるのではないか。市長は地域特性をどのように考えられておられるのかを問う。

岡崎市長

 市の施策として、一定の統一的な方針のもとでの調整が必要になる場合もあるが、中山間地域の農業施策に関しては、土佐山地域振興課が、森林や林業に関しては、鏡地域振興課が、これまでの取り組みを継承しながら総合的な調整の役割を担っていくことも意識をして、両地区で地域振興課を設けたものです。

森林資源について

 合併によって大きく変わった点は、森林であった。広大な森林面積と伐期を迎えた再生可能な森林資源に対する市長の見解を求める。

岡崎市長

 21世紀は環境の時代といわれる中で、鏡、土佐山の合併によりまして、大変大きな財産をいただいたと感じている。森林の基盤整備として森の工場化を今進めており、高性能の林業機械の導入、ふるさと雇用の再生事業の導入を図っている。
 また、市役所職員が中心となりました「こうち森林救援隊」の活躍をうれしく思っている。

合併の理念である交流・連携・共生について

 高知市との合併の理念は、交流・連携・共生であった。接ぎ木になっていない状態ではないかと考えるが、市長は十分だと考えておる理由を問う。

岡崎市長

 交流・連携・共生を進めるために、新市まちづくり計画を策定しまして、道路網の整備や森林の整備等に取り組んでおります。やはり、合併協議でととのえました新市まちづくりの推進が我々の大きな責務であり、そのことを着実に実行して、地域の活性化に努めてまいりたいと思います。

過疎対策新法について

 過疎対策新法に寄せる市長の思いをお聞かせください。

岡崎市長

 与野党協議の中で、平成22年度から6年間という期限になっており、4月1日から施行されます。
 今回新たに、認定こども園や図書館、自然エネルギーを活用する施設等が過疎債の適用になり、ソフト事業として医師確保や生活交通の維持を始めとする集落の維持のための事業も過疎債の対象として盛り込まれておりますので、歓迎をしている。

過疎対策事業への取り組みについて

 中山間地域振興審議会で答申のあっている若者定住住宅団地には、太陽光やバイオマスといった自然エネルギーの導入事業も適債の事業となります。改めて、過疎対策事業に取りかかろうとする市長の見解をお伺いする。

岡崎市長

 具体の事業については、立地場所を含めて検討しなければなりませんが、過疎債の活用、過疎地域の自立促進計画を樹立するという作業を行ってまいらなければなりません。その中でも検討をしてまいりたいと考えている。

デマンド交通について

 過疎地の路線バスを維持するために多額の補助金を出して路線バスの運行を守ってきているが、そろそろデマンド交通に切り替えていくことを検討したらどうか。

橋詰都市整備部長

 利用客の減少が続き、公共交通の衰退に拍車がかかっている。デマンド交通は、新たな公共交通のあり方として近年とみに注目されている。
 過疎地域の公共交通の確保という過疎新法の趣旨を踏まえながら、来年度から予定しております地域公共交通総合連携計画の策定過程の中で検討してまいりたい。

過疎地域のブロードバンド化について

 過疎地の活性化のためには、通行、通商、通信が重要だ。通信分野における過疎対策を今後どのように取り組まれるのかを問う。

古味総務部長

 中山間地域のブロードバンド未整備地区につきましては、衛星ブロードバンドの導入に向けて準備を進めています。
 技術革新等を踏まえまた効率的な基盤整備を図るため、今後も国の動きを注視していくとともに、機会をとらえまして、民間事業者に対しましても整備の促進に向けた要請などに取り組んでまいりたい。

日曜市の活性化について

 高校生や大学生による日曜市活性化に向けた報告会やシンポジウムに参加しての安藤副市長の印象を聞く。

安藤副市長

 日曜市に若い力が入り、また熱心に将来を考えてくれたことに市の組合長やおじいちゃん、おばあちゃんも大変喜んでいた。また一方で、学生諸君は、街路市の出店者の皆さんからさまざまな学びを得て、農業への関心を示していた。この事業により、全国に誇り得る土佐の日曜市に若い力が吹き込まれ、日曜市の活性化とさらなる発展を図っていくきっかけにできればと考えている。

坂本龍馬ゆかりの地八畳岩について

 坂本龍馬のゆかりの地としては、柴巻の八畳岩が
重要な場所であると思う。初めて岩に腰をかけた安藤副市長の感想を問う。

安藤副市長

 脱藩前の龍馬が眼下に低く小さく見える高知城を見下ろし、その上方かなたに雄大な海を見ているというのは、まさに土佐にあだたず脱藩し、亀山社中や海援隊を組織し、大海原を駆け巡ったというその後の龍馬の運命そのものを象徴しているかの風景であると思ったところです。

森のようちえんについて

 土佐の教育改革でメスの入っていない分野が、森のようちえんに代表される体験学習だというふうに思いますが、澤田教育委員長のご見解を問う。

澤田教育委員長

 実体験を積み重ねることによって、子どもたちは五感を磨き、助け合いながら共に生きることの大切さや喜びを知り、コミュニケーション力や逞しく生きる力などを身につけながら、心身ともにバランスのとれた子どもの育成ができるものと考えている。

こうち森林救援隊の活動について(1)

 合併と時を同じくして誕生した「こうち森林救援隊」による土佐山運動公園南側の人工林の整備について教育委員会はどのように評価され、今後どのように使われるのかを問う。

松原教育長

 この市有林は、樹齢が40年くらいの杉、ヒノキの人工林で、手があまり入っていない状態で、昼でも薄暗い状況であった。間伐や下草刈り、遊歩道の整備等によって、今や太陽の光が差し込むような、本当にすばらしい森林に生まれ変わっております。
 伐採された間伐材は、橋とかベンチなどに加工されており、スポーツだけでなく野外活動にも利用される場所として、運動公園利用者にも大変喜ばれている。

こうち森林救援隊の活動(2) 筆山の整備について

 みどり課が管理している筆山公園の整備を今後どのような形で森林ボランテイアや地元町内会等の協力を得て進めつつもりかを伺う。

橋詰都市整備部長

 開設から50年余りを経過する中で、樹木が生い茂り、また施設が老朽化などにより、市民の憩いの場としての機能が失われつつあります。地域密着型の公園づくりが課題であると判断して、①市民参加による公園管理の推進で、毎年1月に100名を超えるボランテイアの方々の参加、②学校や企業などとの連携での案内板や遊歩道の整備が進んでいる。このほかに、桜の植樹も進んでいる。
 今後においても、眺望と桜を二枚看板とした筆山公園の再生に取り組んでまいりたい。

こうち森林救援隊の活動(3) 金山城について

 布師田の金山城の整備は、学校教育や地域のコミュニテイの場所として生かせるのではないか。里山条例指定したりして、広くこの土地の利用したらどうか。

近藤市民生活部長、水口環境部長

近藤市民生活部長
 金山城址は、「布師田の未来を考える会」が主体となりまして、地権者の方や森林救援隊などさまざまな団体及び地域の方々のご協力をいただきながら整備しているものです。周辺が埋蔵文化包蔵地に指定されており、一定制約がありますが、子どもたちの歴史教育の場として、また地域コミュニテイ活動の場として生かしてまいりたい。

水口環境部長
 金山城は自然豊かな安らぎのある場所と感じている。里山指定には、地権者の同意を得ることなど一定要件もございますが、地権者の方々や活動団体との協議も行ってまいりたい。

アジロ山の整備と利用について(4)

 朝倉にあるアジロ山を地域のボランテイアの方々が、四国銀行の絆の森整備事業や県森と緑の会などの助成を受け、今まで整備を進めてきた。トイレや倉庫が欲しいと地元は言っている。整備と利用についてお伺いする。

水口環境部長、松原教育長

水口環境部長
 これまでゴミの山といわれていたアジロ山のイメージを一新し、自然体験の森へと変貌しつつあることを高く評価する。布師田同様に地権者や活動団体等と協議を行ってまいりたい。

松原教育長
 アジロ山や他の森林等におきまして、継続して地域の小中学校の子供たちが清掃活動を行ったり、体験学習の場として利用するように、校長会等を通じまして働きかけてまいりたい。

ゴミ収集業務の検討委員会について

 ゴミの有料化を先にして、収集運搬業務のアウトソーシングなどをこれから1年かけて、しかも部内の委員がほとんどの検討委員会で一体何を検討するのか。無駄ではないか。その創設意義を問う。

水口環境部長

 本市の厳しい財政状況や持続可能な行財政運営を確立するための新定員適正化計画やアウトソーシング推進計画に向け、今後のゴミ収集業務の方向性などを検討することから創設するものです。

扶助費の伸びと普通建設費の削減について

 扶助費はこの10年間で36%伸びてきたカーブが、ここにきてさらに急角度で上昇している。扶助費は待ったなしであるから、しわ寄せは建設事業費になるのではないかを問う。

上田財務部長

 昨年7月の地域説明会時点で、社会保障費が3%の伸びということで推計しておりましたが、今回の新財政再建推進プランの案では、5.2%となっているなど予想を上回る上昇となっている。
 義務的経費は消費的経費、投資的経費を含めまして全体経費の中で不断の見直しにより捻出をしてまいらなければならない。

国民宿舎「桂浜荘」への繰出金について

 一般会計が窮屈な時に、国民宿舎の特別会計へ繰出しをすることが適切か。指定管理者を見直す時期に合わせて、抜本的に見直すのがよいのではないか問う。

上田財務部長

 国民宿舎の運営事業については、財政健全化法に基づきます資金不足比率が経営健全化基準の20%を大きく上回る238%となっており、早期健全化を果たす経営健全化計画を策定して、経営改善を図らなければなりません。これ以上の先延ばしすることはできないと考え、繰出金を計上したところです。

財政再建への決意について

 国民宿舎運営事業会計への繰出しのタイミング、ゴミの収集業務の民間への委託よりもゴミの有料化を優先したこと、さらに切り込みの弱い事務事業の見直し、これらについての市長の見解を問う。
 また、徹底的な歳出削減、抜本的な見直し、不退転の改革といった言葉の重みについて問う。

岡崎市長

 国民宿舎の資金不足比率の解消は、義務として総務省等にこの計画を出さなければならないということで、議会に関連の議案等をお願いしているところです。
 財政再建は、私に課せられました一番大きな命題です。着実に、確実に実施しなければならないと思っているところです。